【保存版】イギリスでシェアハウス探しのコツと体験談

ワーホリや留学でイギリスに住む事になったけど家どうしよう?

学生寮やホームステイの選択肢もありますが、家賃をおさえるならシェアハウスがおすすめです。

私はイギリスに来て7件、オーストラリアで住んでいた家を含めて合計15件のシェアハウスに住みました。

たくさんの失敗や数々のトラブルに遭った経験をもとに、注意する事や家探しのコツをご紹介します。

目次

シェアハウスを探して入居するまでの流れ

STEP
住みたいエリアを決める

学校や職場の近く、治安の良さそうなエリアなど。

STEP
希望条件や優先順位を決める

家賃、フラットメイトの人数、スーパーや公共交通機関の近さなど。

STEP
ウェブサイトなどでシェアハウスを探す

ウェブサイト以外にも、友人や同僚に空き部屋を紹介してもらったり、エージェント(不動産屋)でも探す事ができます。

STEP
気になる物件のオーナー(広告掲載者)に連絡をする

電話かテキストメッセージかメールで連絡を取り、掲載中の部屋はまだ空いているかを確認後、ビューイング(内見)の希望日時を伝える。

STEP
ビューイング(内見)に行く

ビューイングに行く前に確認事項と聞きたい事を明確にしておく

いい部屋はすぐに埋まるので、気に入った場合はその場で決めて入居日を相談の上、デポジット(敷金)の支払いをします。現金で支払う際は必ず、日付とサイン入りの領収書をもらいましょう。契約書を発行してもらえる場合は契約内容をしっかり確認してサインをします。

STEP
他の物件も見て決める場合

ビューイングを終えた物件のオーナーに『〇〇日以内に連絡します』と明確な日数を伝える。
条件の良い部屋はすぐに他の人に成約されてしまうので、1日に何件もビューイングへ行き、素早く決めるのがコツです。

STEP
他の物件のビューイングを終えたら

気に入った物件に入居したい旨を早めに連絡する

STEP
レント(家賃)の支払い・入居

レントの支払いは、事前にするか入居日の当日にします。シェアハウスによって異なります。

家の種類

  • House(一軒家)…ロンドンの中心部にはあまりなく、郊外に多い
  • Terrace House(テラスハウス)…建物自体は繋がっているが出入り口は独立している一軒家とアパートの間のようなつくり
  • Flat(フラット)…日本でいうマンションやアパート
  • Council Flat(カウンシルフラット)…日本でいう公営住宅

部屋のタイプ

イギリスのシェアハウスはオーストラリアのように、1部屋に何人も住むことはありません。

キッチンとバスルームはシェア、部屋は自分専用というのが主流です。

自分の部屋に専用のバスルームが付いている部屋もありますがレントが少し高くなります。

  • Single room(シングルルーム)…シングルベッドを置いてちょうどいい小さめの部屋
    月£500〜
  • Double room(ダブルルーム)…タブルベッドを置いても余裕がある広めの部屋
    月£600〜
  • Ensuite room(エンスイートルーム)…自分の部屋に専用のバスルームが付いている部屋
    月£700〜
  • Studio(スタジオ)…日本でいうワンルーム。キッチンもバスルームも自分専用
    月£900〜
  • 1Bed room(ワンベッドルーム)…日本でいう1DK。カップルにおすすめ。キッチンもバスルームも自分専用
    月£1,200〜
  • レントは2023年現在ロンドンの相場です。

エリアによってはエンスイートルームと同じくらいのレントでスタジオを借りる事ができます。

誰ともシェアせずに気楽に過ごせるため、郊外のスタジオに住んでいる人も多いです。

シェアハウスを検索してみよう!

日本人と住みたい

日本で育った方は清潔意識レベルが似ていて、物を長く大切に使おうという思いがあるため、日本人同士で住むシェアハウスは、綺麗に保たれていて過ごしやすい場所が多いです。

また、家に帰ると日本人が居るというのは安心感があるので初めての海外暮らしで心細い方、家でのコミュニケーションは日本語がいいという方に向いています。

日本語でシェアハウスを検索できるサイト

外国人と住みたい

中にはとても綺麗好きな外国人もいますが、基本的に外国人と日本人の清潔意識レベルは違う為、外国人と暮らすと共有部分が常に綺麗ではない事にガッカリするかもしれません。しかし、細かいことは気にしない、せっかく海外に住むなら外国人と暮らしてみたい、色んな価値観や文化に触れたい、英語環境に身を置きたいという方には向いています。

英語でシェアハウスを検索できるサイト

英語でシェアハウスを検索すると日本語で検索するよりも圧倒的に多くの募集が見つかります。

今後も引っ越しをするかもしれない事を踏まえて、検索画面ではFurnished(家具あり)を選びましょう。Unfurnished(家具なし)の場合、自分でベッドやデスクなどを調達必要があるため初期費用が高くなり、次に引っ越す時に大変です。

注意すること

私が遭ったデポジット詐欺

これは数年前に私が実際に遭った詐欺の話です。£1,000盗られて未だに返ってきていません。

Spare Roomで見つけた家のオーナーに連絡をしたところ、掲載中の部屋はもう成約してしまったが他に似ている条件の家があるからビューイングに来ない?と提案されました。

ビューイングに行き、気に入ったので契約したいと言うと、パスポートのコピーをメールで送るよう要求されたので送り、こちらからもオーナーのパスポートのコピーをメールで送ってもらうようお願いしました。賃貸契約書を発行してもらい、内容を確認後お互いにサインをしました。

その後、デポジット(敷金)を振り込むよう促され、何の疑いもなく振り込みましたが、後から思い返すと何だか入金を急かしてくるような口調でした。そして振り込む時に見慣れない銀行だったので少し不思議に思ったのを覚えています。

デポジットの入金後すぐオーナーから連絡があり、1ヶ月後の入居日の前夜に鍵を渡すから家の前に来てと言われました。

入居日の前夜、約束の時間に家の前へ行くと20人ほどの人だかりができていて、もしかしてあなたもこの家を借りようとしていたの?と聞かれた時、ようやく自分が騙されていた事に気づきました。

その後オーナーとは音信不通、その家はAirbnbだった事が判明し、それから被害者20人ほど全員で警察と銀行に直行し、Airbnbに連絡しましたが警察と銀行、Airbnbは解決に繋がることは何もしてくれませんでした。

後から冷静になって考えてみると不審な点があったと思います。

  • ビューイングの際、オーナーが早口で挙動不審だった
  • デポジットの入金を急かしてきた
  • 振込先が見慣れない銀行だった

当時、急いで家を探していた事もあり、普段なら気づけていたかもしれない不審な点を見逃していました。

今では家を探すときは、エージェントを通すか、Airbnbのサイトで同じ家が載っていないかを確認しています。

これから海外で家を探す皆さまにはこの様な事が起こらない事を願っています。

部屋の貸主を確認

部屋の貸主は大きく分けて3種類あります。

  1. ヘッドランドロード(家主・建物の所有者)

    一軒家やフラットなど、所有している物件を貸し出している。オーナーともいう。家主は同じ物件に居住している事もあれば別の住宅に住んでいることもある。契約書を出してもらいやすい。
  2. ミーンテナント

    ヘッドランドロードと賃貸契約を結んでいる者。家賃の負担を減らすために部屋を又貸ししている。又貸しするには通常はヘッドランドロードの許可が必要だが、中には無許可で勝手に又貸ししている部屋も存在するので要注意。契約書を出してくれない事があり、口約束による契約が多い。
  3. エージェント(不動産屋)

    エージェントを介しての契約は必ず契約書を出してもらえるので安心だが、中には悪徳エージェントも存在し、様々な難癖をつけてデポジットを返金してくれない事もあるのでエージェントの口コミをチェックしておくのと、契約書にサインする前に内容をしっかり把握することが重要。

誰から部屋を借り、自分がどの立場になるのかを把握しておきましょう。

ランドロードやエージェントから借りる場合、自分の立場は

  • Tenant(テナント)

ミーンテナントから借りる場合は

  • Sub-Tenant(サブテナント)
  • Lodger(ロジャー)

となります

友達複数人で一軒家などを複数名義で借りる場合は

  • Joint-Tenant(ジョイントテナント)

になります。

シェアハウスに関する法律は複雑で、万が一なにかトラブルが起きたとき、立場によっては法律で十分に守られない可能性がありますので、自分がどの立場になるのかを知っておくことは大切です。

ビューイングの際にチェックする項目

部屋がどんな環境なのかを確認するのはもちろん、オーナーや、これから一緒に住む人がどんな人か分かりますのでビューイングは必ず行きましょう。

部屋・環境について

  1. シェアメイトの人数・国籍・性別・職業

    大体の生活パターンが把握でき、自分の生活リズムと合っているかを確認できます。

  2. バスルームの数

    入居者数に対してバスルームの数が極端に少ない場合、朝は混み合うし使いたいときに使えない事が多いので要チェックです。私の経験上、バスルーム1つに対して入居者4人以上になると結構大変です。

  3. 部屋や共有部分の清潔さ

    シンクにお皿がたまっていないか・ゴミ捨てはきちんとされているかなど、掲載写真だけでは見えない部分をしっかり確かめましょう。

  4. 調理器具や食器・洗剤や消耗品の共有

    キッチンの鍋やフライパン、トースターやケトル、食器類、洗剤やスポンジ、トイレットペーパーなどの消耗品は全て共有なのか一部共有なのかを確認しましょう。

  5. 冷蔵・冷凍庫の自分が使えるスペース

    共有する冷蔵・冷凍庫に自分用のスペースが十分にあるか確認しましょう。あまりにも狭すぎるとストレスになりかねません。自炊をしようと思っている方は要チェックです。

  6. 騒音

    レストランやパブの上に部屋が位置する場合や大通り沿いにある場合、騒音に悩まされる可能性があります。さらに部屋の窓がdouble glazed window(二重窓)か確認しましょう。二重窓は保温と防音に優れています。

  7. 臭い

    イギリスの家は湿気が多くカビが発生しやすいです。部屋がカビ臭くないか・ジメジメしていないか確認しましょう。

  8. シャワーヘッドの位置・水圧

    イギリスは古い建物が多い為、ノズル付きのシャワーヘッドが無く、上部に固定されたシャワーしかない家があります。水圧も見せてもらいましょう。

  9. 周辺環境(治安)

    家の出入り口が通りに面していて安全そうか・夜は暗すぎないかなど。昼夜で雰囲気が違うので、余裕があれば昼と夜に周辺散策をしてみる事をおすすめします。

契約について

  1. 賃貸契約書は発行してもらえるか

    エージェントを介して部屋を借りる場合は必ず契約書を取り交わしますが、ヘッドランドロードやミーンテナントから部屋を借りる場合は口約束で契約する事も多いです。後からトラブルにならなよう、できるだけ契約書を取り交わすようにしましょう。

  2. レント(家賃)に全てのビルは含まれているのか

    水道・光熱費・インターネット・カウンシルタックスはレントに含まれているのか確認しましょう。※カウンシルタックスとは日本でいう住民税のような物ですが所得に対してではなく住宅に対して課せられます。

  3. レントの支払い方法

    税金対策のため、現金払いを好むランドロードがいますがバンクトランスファーの方が日時と金額が残るので安全です。もし現金で支払う場合は必ず、日付とサイン入りの領収書をもらいましょう

  4. デポジット(敷金)の返金ルール

    デポジットは通常、部屋の損傷や汚れが無ければ退去時に全額返金してもらえますが、退去時に自分で次の入居者を見つけないと返金してもらえないなどの特殊なルールを設けているシェアハウスもあるのでしっかり確認しましょう。

  5. ハウスルール

    1週間にできる洗濯の回数、キッチン利用禁止の時間帯、掃除当番、暖房をつけていい時間、喫煙できる場所、友達や家族の宿泊など、シェアハウスによって設けているルールが違うので確認しましょう。

  6. ミニマムステイ(最低入居期間)

    シェアハウスによって違いますが、大体1ヶ月〜6ヶ月です。ミニマムステイ前に退去すると、デポジットの返金がなかったりします。

  7. 退去前のノーティス

    オーナーが次の入居者を見つけるため、最低でも1ヶ月〜2週間前に退去したい日を知らせないといけないルールです。シェアハウスによって期間が違います。ルールを破るとデポジットの返金がなかったりします。

トラブルを回避するために

  1. 賃貸契約書を発行してもらいましょう。万が一トラブルに遭ったとき、法的機関に相談に行くと賃貸契約書の提出を求められます。賃貸契約書がないと法的な処置ができないので助けてもらえません。自分の身を守る為にも賃貸契約書を発行してもらい、大切に保管することをおすすめします。

  2. もしもあなたがイングランドかウェールズに住む場合、ランドロードやエージェントにDeposit protection schemeでデポジットを管理してもらえるか聞きましょう。
    ・Deposit Protection Service
    ・MyDeposits
    ・Tenancy Deposit Scheme

    といった仲介業者が、あなたのデポジットを安全に保管してくれるので、退去後に不当な理由でデポジットを返金してくれないなどのトラブルを避けることができます。

  3. ビューイング時に、分からない事や疑問に思う事は遠慮せずしっかり質問して契約内容やルールを把握しておく事が重要です。

  4. お金のやり取りの際は日時と金額が残るので、できればバンクトランスファーする。現金の場合は必ず、日時とサイン入りの領収書を発行してもらいましょう

  5. 入居時と退去時に部屋中の写真や動画を撮っておくと退去後、部屋の損傷や汚れを自分のせいにされてデポジットを返金してくれないなどのトラブルがあった際、証拠としてオーナーや法的機関に提出する事ができます。

困ったときは

万が一トラブルに遭った時、例えば

  • 詐欺にあって家とお金を失って今夜過ごす場所がない
  • 突然、立ち退きを宣告された
  • シェアハウス内で身の危険を感じる
  • 不当な理由でデポジットを返してもらえない

こんな時は、頼れる友達や同僚などに相談をする他に

  • Shelter
  • Citizens Advice
  • Council

にアドバイスを求める事ができます。

私は以前、違法シェアハウスだと知らずに住んでいた家に国の監査が入り、強制退去を宣告された事があります。その時、Councilの人が『次の家が見つかるまで格安で住居を提供します。』とオファーしてくれました。幸い、すぐに次の家が見つかったのでお世話にならなかったのですが、イギリスには本当に困っている人をサポートするシステムがちゃんとあります。

まとめ

住む家は安心できる場所がいいですよね。

100%理想の部屋を見つけるのは難しいので、優先順位を決めて妥協点を探る事が重要です。

特にロンドンのような大都市では掲載情報の入れ替わりが早いので毎日、何度もサイトをチェックする事をおすすめします。

シェアハウスにトラブルはつきものですが、どんなトラブルがあるのかを知っておけば回避することができるかもしれません。

これからシェアハウスを探すあなたが素敵な家に出会えますように。

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