あなたは『海外』と聞くと、治安が悪そう、危険というイメージを思い浮かべますか?
ここでは、海外ではどんな危ない事が起こるのかを海外在住歴20年以上の友人の体験談と実際に自分が経験したことを交えて書いてみました。これから海外へ渡航する予定の方は、知っておくと役に立つかもしれません。
ここに記しているのは、イギリスで起きたことですが他の国でも似たような事が起こっています。
- 海外でどんな危ない事が起こるのか
- トラブルを避ける為の対策
- 当ブログはアフェリエイト広告が含まれています。
スリ
プロのスリ集団
まさか自分がスリに遭うとは…。楽しいはずの海外滞在の時間が一瞬にして残念な雰囲気へ変わってしまいます。スリのターゲットになりやすいのは、注意が散漫になっている人です。特に人混みの中や、満員電車やバスに乗っている時。どれだけ気をつけていても、急にぶつかってきたり、道や時間を聞いてきたり、プロのスリ集団はあの手この手で狙ってきます。
子供や女性、警察官の格好をしたスリ集団がいます。一見、普通の人に見えるのでフレンドリーに声をかけられても十分な警戒が必要です。
対策
- ブランド品を持たない。
- 出し入れしやすい場所に貴重品を入れない。
- 人混みではカバンを前に抱え込むように持つ。
- フレンドリーに声をかけられても警戒する。
- 貴重品はセキュリティポーチに入れて肌身離さず持っておく。
- ダミー財布を持っておく。
- お金やカードは分散して持つ。
\ 服の下につけるセキュリティポーチ /
盗難
スマホ盗難
イギリスで一番多いのはスマホ盗難。私の周りはほぼ皆、一度はスマホを盗られています。特に歩きスマホをしている人は被害に遭いやすいです。
自転車やバイクに乗った男にスマホをもぎ取られ、猛スピードで走り去る事件が毎日のように起こっています。抵抗した際、刃物で切りつけられ、大怪我に至ってしまったケースもありますので十分にご注意ください。
通常は数人グループの犯行で、盗った後、瞬時に分からないように別の仲間に渡します。仲間は犯人と違う方向へ向かうので、仮に犯人を追いかけて捕まえたとしても、犯人は何も持っていないのです。
対策
- 歩きスマホをしない。
- 周囲に注意しながらスマホを使用する。
- カフェやレストランのテーブルにスマホや貴重品を置かない。
- スマホリングやショルダーストラップをつける。
\ 薄くて軽いスマホリング /
\ 組み合わせ自由に選べるスマホショルダーストラップ /
もしスマホを盗られた時のことを考えて、今できること
- IMEI 番号を取得する
電話のキーパッドで *#06# と入力して、スマホの IMEI 番号を取得します。スマホ以外の場所にメモしておきましょう。IMEI は、紛失または盗難にあった場合にスマホを追跡するのに役立ちます。 - 追跡アプリを使う
スマホに追跡アプリをセットアップして、ラップトップなどの別のデバイスからその場所を確認できるようにします。 追跡の際は犯人に無効にされる前に、できるだけ早く使用してください。 - メッセージのプレビューをオフにする
メッセージのプレビューをオフにして、スマホがロックされているときにログインコードに関するメッセージが犯人に表示されないようにし、二次被害を防ぎます。 - お使いのスマホのデータは、Wi-Fi を介して自動的に、またはパソコンに接続して定期的にバックアップしておく。
- GmailやAmazonなどに犯人が簡単にログインできないようにする為に2段階認証を設定して、更に別のデバイスで認証コードを受け取れるようにバックアップコードを生成、メモして大切に保管しておく。
- 家族や友人の電話番号やパスワードなどの重要な情報を、自分のスマホだけでなく別の場所に安全に保管する。
パソコン盗難
カフェの窓際の席でパソコンを使っていたら急に男が入店してきてパソコンを奪い取って逃げられた事件がありました。カフェやレストランの中でも周りに注意を払い、外から見えるような窓際の席や、出入り口付近の席でのパソコンの利用は避けた方が無難です。
自転車盗難
夜、自転車で帰宅途中、覆面ニット帽を被ったの男数人に襲われ、抵抗したら顔面を殴られてしまい、自転車を奪われる事件がありました。折り畳み自転車やオーダーメイドなどの高額な自転車は狙われやすく、走行中にも関わらず引きずり降ろして奪っていく事件が増えています。犯人は盗んだ自転車を海外へ輸出して高額で売りとばすようです。
また、道端に駐輪する際、どれだけ厳重にチェーンや鍵をかけても自転車のサドルだけや、タイヤだけを盗まれたりします。盗まれたサドルやタイヤは数分後には転売サイトに掲載されています。
対策
- 見るからに高級な自転車に乗らない。
- 道端に駐輪せずに屋内まで持って入る。
- 有料の駐輪場にとめる。
- 人通りが少ない・暗い道を通らない。
- 自転車保険に加入する。
スキミング
スキミングとは
デビットカード・クレジットカードの情報を不正に読み取られ、利用されることです。
スキミングの手口は下記のようなものがあります。
- 特別な装置を使って人混みで、すれ違いざまにカード情報を読み取られる。
- 支払い時に使うカードリーダーに薄い装置が取り付けられており、カード情報を読み取られる。
- 路上のATMを利用した際にカード情報を読み取られる。
私の友人は銀行から勝手に£800引き出されており、どこでスキミングされたか全く見当がつかないし本人が引き出していない証明ができなかった為、泣き寝入りする事になってしまいました。
対策
- ポケットなどの簡単にアクセスできるような場所にカードを入れない。
- スキミング防止機能搭載の財布やカードケースを使う。
- 現金を引き出すときは銀行の中にあるATMを利用する。
- 怪しげな店でカードを使わない。
- 銀行残高やカードの使用履歴をこまめにチェックする。
- 身の覚えのない購入履歴があるときはすぐにカードを止めて、問い合わせる。
- 不正利用に対する保障制度のあるカードを使う。
\ スキミング防止できる財布はこちら /
カツアゲ
特に夜が危ない
夜、駅のチケット販売機の前で、背後からナイフを持った男に金を出せと脅され、持っていた現金を全て渡したら男は去っていったという事件がありました。
また、街を歩いていると路上で『小銭をください』と声をかけてくる人が沢山います。断りたい場合はハッキリと強めに『Sorry!』と断らないと、いつまでもどこまでもついてくるので注意が必要です。
対策
- 夜、遅くなったらタクシーで帰る。
- 明かりの多い道、人通りのある道を選ぶ。
- CCTVが設置してある道を選ぶ。
- 少額の現金を入れたダミー財布を持っておく。
- お金やカードは分散して持つ。
盗撮
怪しい穴に注意!
シェアハウスのバスルームに置いてある時計の中に小型カメラが仕込まれていて盗撮されたという事件があります。最近の小型カメラは本当に小さくて見つけるのが難しいですが、明らかに怪しい穴を見つけたら、シールでふさぐだけで応急処置になります。しかし本当に心配な場合は専門家にお願いするか、専用機器で怪しい箇所を調べましょう。
盗撮カメラが設置されやすい場所
・時計
・コンセントや電源プラグ
・電球
・煙探知機
・通気口
・花瓶や鉢植え
・ティッシュケース
・本
・ぬいぐるみなどの置き物
・ペン
・絵画
対策
- 怪しい穴にはシールを貼る。
- 専用機器を購入して自分で調べる。
- 専門家にお願いする。
\ 軽量小型の盗聴盗撮発見器 /
詐欺
デポジット詐欺
デポジットとは、部屋を借りる前に支払う手付金のことで、通常は部屋の破損がなければ退室時に返金されます。
海外では不動産屋を通さず、直接家主と契約する事も多いのですが、デポジットを支払った途端に一切連絡が取れなくなるトラブルが多発しています。
また、Airbnbの部屋を、あたかも貸し部屋のように見せてデポジットを奪う詐欺も横行しています。できるだけ不動産屋を通す方が安全ですが、仮に不動産屋を通しても、退室時にデポジットの返金をしてくれないどころか身に覚えのない部屋の破損箇所の請求をされる事もありますので、契約前に不動産屋の口コミを調べたり、入居時に部屋の隅々まで写真と動画を撮っておくなどの対策が必要です。
対策
- 家主と直接契約する場合は、契約する前に家主の事を調べる。
- 自分が借りようとしている部屋がAirbnbに載っていないか調べる。
- 不動産屋の口コミを調べる。
- 入居時に部屋の隅々まで写真と動画を撮っておく。
テロ
人が集まる場所やイベント会場に注意!
休日や祝日、観光地や人が多く集まる場所がテロの標的にされやすいと言われています。
特にラマダンの期間は注意を呼びかけている国が多いです。ラマダンとはイスラム教徒が毎年1ヶ月間、日中の飲食を断つ期間で神聖な月とされています。そんな中、異教徒を攻撃することが善行だと思う過激派がテロを起こす確率が高くなる期間だと予想されます。
海外へ渡航予定の方は外務省の海外安全情報ホームページで最新情報を確認する事をおすすめします。また、無料で最新の海外安全情報をEメールで受け取れたり、緊急時の連絡、安否確認、支援などが受けられるたびレジに登録しておくと安心です。
対策
- 外務省の海外安全情報ホームページでやニュースで最新情報を調べる。
- 安全そうな渡航時期を検討する。
- 外務省のたびレジに登録しておく。
- 人が集まる場所やイベント会場に行く時は安全確保に十分注意を払う。
- 不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる。
空き巣
空き巣に狙われやすい家
特に、一戸建てやフラットの1〜2階、お庭がある家が空き巣に狙われやすいです。犯人は長い間ターゲットの家の様子を観察しており、居住人数や生活リズムを把握して侵入する隙を狙っています。ロンドン西部には日本人駐在員が多く、家族で大きな一戸建てに住んでいる人が、長期旅行中に空き巣に入られ、更にガレージをこじ開けられて車や自転車も盗まれたという事件が何件もありました。
対策
- 一戸建てではなくセキュリティの高いマンションに住む。
- 怪しい人がいないか日頃から家の周囲に注意を払う。
- スマホと連動できる防犯カメラを設置する。
- 家財保険(House Contents Insurance)に加入する。
- 自動車保険に加入する。
\ 配線不要で簡単に設置できる防犯カメラ /
薬物
お酒を飲む時は要注意!
海外では気持ちが開放的になり、ついお酒を飲み過ぎてしまって記憶が曖昧になる事があるかもしれません。
しかし記憶が曖昧になる原因は飲み過ぎだけではない事もあります。一番避けたいのは、ドリンクにデートドラッグを混ぜられてしまい、記憶がなくなり、何が起こったのか一切思い出せないというパターンです。マッチングアプリで出会った人と飲みに行ったり、クラブで遊んでいる時にデートドラッグなどの薬物を仕掛けられる事件が多発しています。
このような犯罪に遭わないようにする為に自分の身は自分で守らないといけません。
対策
- そもそも危なそうな所には行かない。
- 飲みに行く時は、信頼できる友達を連れて行ってお互いに目を配り、知らない人について行かせない。
- 酔いすぎてないかチェックする。
- 目の前で作られた(開けられた)ドリンクしか飲まない。
- 自分のドリンクから目を離さない。
- 味が変だと思ったら飲まない・食べない。
もしデートドラッグを飲んでしまったと思ったら
- 直ちにお店のスタッフや友達に助けを求める。
- あなたがイギリスにいる場合は警察にオンラインで通報するか101に電話する。
- 暴力的な状況など差し迫った緊急の時は999へ電話する。
- 吐き気がする、具合が悪いなどの症状が心配な時は111へ電話してアドバイスを求める。
警察に通報すると尿検査が実施されます。ドラッグの種類によっては12時間以内に体外へ出てしまう為、早めの通報と検査が必要です。あなたがドラッグの混入を知らずに摂取してしまった場合、あなたの体内からドラッグが検出されても処罰の対象にはなりません。
性的暴行があったかもしれないと思ったら
最寄りの性的暴行紹介センター(SARC)に行き、専門的なケアとサポートを受ける事ができます。
まとめ
海外は日本より何倍も危険なのは事実です。しかし、知識と行動次第で未然に危険から身を守ることができます。
現地人も口を揃えて言うのは、もし誰かに脅されて身の危険を感じたら抵抗せずに、言われたものを渡すのが最善の方法だということです。まずはあなたの身の安全の確保を最優先してください。金銭や物は、また手に入れる事ができますが、あなたの命は一つしかありません。
- 歩きスマホをしない
- 常に周囲に注意を払う
- 貴重品は盗られづらい所にしまう
- 人通りの多い明るい道を選ぶ
海外では気持ちが開放的になりがちですが、街を歩く時は周りの人はみんな敵だと思って警戒するくらいが丁度いいです。そんな気持ちで街歩きしても楽しくないよと思うかも知れませんが、犯罪のターゲットにされない為には適度な緊張感と警戒している態度を見せることが大切です。楽しみつつ、でも隙をみせない行動を心がけましょう。
コメント