【オーストラリア】失敗しないシェアハウスの探し方

私は2年半のオーストラリア生活中、8件のシェアハウスに住みました。

たくさん失敗した事や、数々のトラブルに遭った経験を元に、シェアハウスを探す際に注意することや必ず確認することを書いてみました。

これからシェアハウスを探す方のお役に立ちますように。

目次

シェアハウスを探して入居するまでの流れ

STEP
住みたいサバーブ(地域)を決める

学校や職場の近く、ビーチの近く、住んでみたい地域など。

STEP
希望条件や優先順位を決める

一人部屋、相部屋、家賃、スーパーや公共交通機関の近さなど。

STEP
ウェブサイトなどでシェアハウスを探す

ウェブサイト以外にも、友人や同僚に空き部屋を紹介してもらったり、やスーパーの掲示板でも探す事ができます。

STEP
気になる物件のオーナー(広告掲載者)に連絡をする

電話かテキストメッセージかメールで連絡を取り、掲載中の部屋はまだ空いているかを確認後、インスペクション(内見)の希望日時を伝える。

STEP
インスペクション(内見)に行く

インスペクションに行く前に確認事項と聞きたい事を明確にしておく

いい部屋はすぐに埋まるので、気に入った場合はその場で決めて入居日を相談の上、デポジット(手付金)の支払いをします。現金で支払う際は必ず、日付とサイン入りの領収書をもらいましょう。賃貸契約書を発行してもらえる場合は契約内容をしっかり確認してサインをします。

STEP
他の物件も見て決める場合

インスペクションを終えた物件のオーナーに『〇〇日以内に連絡します』と明確な日数を伝える。条件の良い部屋はすぐに他の人に成約されてしまうので、1日に何件もインスペクションへ行き、素早く決めるのがコツです。

STEP
他の物件のインスペクションを終えたら

気に入った物件に入居したい旨を早めに連絡する

STEP
ボンド(敷金)の支払い・入居

ボンドの支払いは、事前にするか入居日の当日にします。シェアハウスによって異なります。

家の種類

  • House(一軒家)…大きいお庭やプールが付いている家が多い
  • Terrace House(テラスハウス)…建物自体は繋がっているが入り口は独立している一軒家とアパートの間のようなつくり
  • Flat(フラット)…日本でいうマンションやアパート

部屋のタイプ

  • Own room(オウンルーム)…1人部屋
    週$175〜
  • Share room(シェアルーム)…1部屋を2〜4人でシェアする
    週$120〜
  • Master room(マスタールーム)…バスルーム付きの相部屋
    週$135〜
  • Living share(リビングシェア)…リビングの一角をパーテーションで区切った簡易的な部屋
    週$115〜
  • Studio(スタジオ)…庭にある小さな離れ。専用のキッチンやバスルーム完備のところもある
    週$220〜
  • Au pair(オーペア)…ファミリー宅の一室に住み込み、子供のお世話をする。家賃・光熱費・食費が無料で更にお給料をもらえる場合がある
    週$0
  • レント(家賃)は2022年現在シドニーの相場です。

シェアハウスを検索してみよう!

日本人と住みたい

日本人シェアハウスは比較的、清潔な傾向があります。

家に帰ると日本人が居るというのは安心感がありますので、初めての海外暮らしで心細い方、家でのコミュニケーションは日本語がいいという方に向いています。

日本語でシェアハウスを検索できるサイト

外国人と住みたい

せっかく海外に住むなら外国人と暮らしてみたい、色んな価値観や文化に触れたい、100%英語の生活がしたいという方に向いています。

英語でシェアハウスを検索できるサイト

英語でシェアハウスを検索すると日本語で検索するよりも圧倒的に多くの募集が見つかります。

今後も引っ越しをするかもしれない事を踏まえて、検索画面ではFurnished(家具あり)を選びましょう。Unfurnished(家具なし)の場合、自分でベッドやデスクなどを調達する必要があります。

注意すること

怪しい投稿に注意

カタコトの日本語で投稿されている募集は、又貸しビジネスをしている外国人の場合が多いので避けた方が良いです。

又貸しビジネスとは、ヘッドテナント(家主と賃貸契約を結んでいる者)がオーストラリアに来たばかりで英語があまりできない日本人をターゲットにして、ランドロード(家主)に無許可で一部屋に定員以上の人を住まわせたり、リビングをパーテーションで仕切って簡易的に部屋を作り、そこに住まわせた上、レント(家賃)で収益を得る違法ビジネス

また、募集サイトに魅力的な写真が掲載されていたけど、実際インスペクションに行くと写真と全く違ったり、掲載されている居住人数より多く住んでいたなどありますので、掲載ページをスクリーンショットしておく事をおすすめします。もちろん、そういった家には住まない方が良いです。

部屋の貸主を確認

部屋の貸主は大きく分けて3種類あります。

  1. ランドロード(家主)

    一軒家やフラットなど、所有している物件を貸し出している。オーナーともいう。家主は同じ物件に居住している事もあれば別の住宅に住んでいることもある。賃貸契約書を出してもらいやすい。
  2. ヘッドテナント

    家主と賃貸契約を結んでいる者。家賃の負担を減らすために部屋を又貸ししている。又貸しするには通常は家主の許可が必要だが、中には無許可で勝手に又貸ししている部屋も存在するので要注意。賃貸契約書を出してくれない事があり、口約束による契約が多い。
  3. エージェント(不動産屋)

    エージェントを介しての契約は必ず賃貸契約書を出してもらえるので安心だが、中には悪徳エージェントも存在し、様々な難癖をつけてボンドを返金してくれなかったりするのでエージェントの口コミをチェックすることと、賃貸契約書にサインする前に内容をしっかり把握することが重要。

誰から部屋を借り、自分がどの立場になるのかを把握しておきましょう。

ランドロードやエージェントから借りる場合、自分の立場は

  • Tenant(テナント)

ヘッドテナントから借りる場合は

  • Sub-Tenant(サブテナント)
  • Lodger(ロジャー)
  • Border(ボーダー)

となります

友達複数人で一軒家などを複数名義で借りる場合は

  • Joint-Tenant(ジョイントテナント)

になります。

シェアハウスに関する法律は複雑で、立場によっては十分に守られない場合がありますので、自分がどの立場になるのかを知っておくことは大切です。

必ずインスペクション(内見)する

インスペクションをすることによって、オーナーや、これから一緒に住む人がどんな人か分かります

シェアメイトの人数・国籍・性別・職業を聞いておくと大体の生活パターンが把握でき、自分の生活リズムと合っているかを確認できます。

掲載写真だけでは見えない

  • 部屋や共有部分の清潔さ
  • 騒音
  • 臭い
  • シャワーの水圧
  • 周辺環境(治安)

これらをしっかりチェックして、引っ越し後に後悔しないようにしましょう。

特に周辺環境は昼夜で雰囲気が違うので、余裕があれば昼と夜に周辺散策をしてみる事をおすすめします。

確認すること

レント(家賃)に全てのビルは含まれているのか

  • 水道
  • 光熱費
  • インターネット
  • 食器洗剤やスポンジなどの消耗品

などのビルはレントに含まれているのか確認しましょう。

トイレットペーパーは各自で購入、管理する事が多いです。

たね

シェアハウスによっては、お米やパン・調味料が無料で提供される事もあります。

オーナーが、毎週クリーナーを呼んでいたりすると別途クリーナー代が必要になる場合もあるので、レント以外にかかる費用はあるのかをしっかり確認しておくと安心です。

レントの支払い方法

レントの支払い方法は現金かバンクトランスファーのどちらかになると思いますが、念のために確認しましょう。

バンクトランスファーの方が日時と金額が残るので安全ですが、もし現金で支払う場合は必ず、日付とサイン入りの領収書をもらいましょう

シェアハウスによって週払いや2週払い、月払いなど支払いのタイミングは色々あります。

賃貸契約書を発行してもらえるか

エージェントを介して部屋を借りる場合は必ず賃貸契約書を取り交わしますが、ランドロードやヘッドテナントから部屋を借りる場合は口約束で契約する事も多いです。

後からトラブルにならなよう、できるだけ賃貸契約書を取り交わすようにしましょう。

調理器具や食器の共有

キッチンの鍋やフライパン、トースターやケトル、食器類は全て共有なのか一部共有なのかを確認します。

たね

アジア人シェアハウスには大体、炊飯器があります。

意外と重要なのが

  • 冷蔵・冷凍庫に自分用の十分なスペースがあるか

自分用のスペースが、あまりにも狭すぎるとストレスになりかねませんので自炊をしようと思っている方は要チェックポイントです。

寝具の提供

マットレスと布団はあるが、シーツは各自で用意しないといけない場合がありますので確認しましょう。

IKEAやTargetなどで手頃なものが買えます。

バスルームの数

入居者数に対してバスルームの数が極端に少ない場合、朝は混み合うし使いたいときに使えない事が多々あります。

私の経験上、バスルーム1つに対して入居者4人以上になると結構大変です。

オウンキー(鍵)をもらえるか

タワーマンションのような物件は他の入居者と鍵をシェアしないといけない事があります。

部屋に誰も居ない時はシェアメイトが帰って来るまで外で待たないといけなかったり、シェアメイトに生活を合わせないといけないので不便です。

ボンド(敷金)とデポジット(手付金)の返金ルール

ボンドは通常、部屋の損傷や汚れが無ければ退去時に全額返金してもらえます。

デポジットは初月のレントに当てられることが多いです。

ボンドの返金ルールや他の契約内容を明確にする為にも、賃貸契約書を取り交わすのが良いのでオーナーに発行してもらえるか聞いてみましょう。

また、退去時のトラブルを防ぐため入居時にすでにある部屋や家具の損傷・汚れやシミの写真と動画を撮っておく事をおすすめします。

更に、退去時に自分で次の入居者を見つけないとボンドを返してもらえないなどの特殊なルールを設けているシェアハウスもありますので、入居を決める前にしっかりと確認しましょう。

ハウスルール

こちらが実際にあったハウスルールです。

  • 洗濯は週に1回
  • シャワーは5分以内
  • 夜10時以降は洗濯機・キッチン・シャワーとドライヤー使用禁止
  • 友達を家に呼んではいけない
  • 家族の宿泊はOKだが1泊$20

ハウスルールが厳しすぎると生活がしづらくなりますので、どんなルールを設けているのかを初めに確認する事が重要です

ミニマムステイ(最低入居期間)

ほとんどのシェアハウスでは、ミニマムステイを設定していて短くて2週間、長くて6ヶ月と様々です。

ミニマムステイ前に退去すると、ボンドの返金がなかったり、更にペナルティとして2週間〜4週間分のレントを支払わないといけない場合があります。

退去前のノーティス

オーナーが次の入居者を見つけるため、最低でも1ヶ月〜2週間前に退去したい日を知らせないといけないルールです。シェアハウスによって期間が違います。

ルールを破るとボンドの返金がない場合があります。

実際にあったトラブル

私自身や、周りの友達に起こったトラブルをご紹介します。

実際にどんな事が起こっているかを先に知っておくと、トラブル回避や予防に役立つかもしれません。

デポジット・ボンド詐欺

デポジット振込み後に連絡が途絶える

インスペクション希望の連絡をオーナー(広告掲載者)に取ると、今は海外にいるからという理由でインスペクションを断られ、代わりに部屋の写真や動画が送られてきて、人気のある部屋だから早くデポジット(手付金)の入金をしないと部屋は確保できないと言って、入金を急かしてきます。デポジットの入金をすると連絡が途絶えて実際には部屋は存在しないケースがほとんどです。

退去時にボンドを返金してもらえない

これは非常に多いトラブルです。

退去時、部屋に損傷や汚れがあり、備え付け家具が無くなっているなど、事実ではない事を自分のせいにされてボンドを返金してもらえない事があります。

こんな時のために入居時にすでにあった損傷・汚れやシミは写真や動画に撮っておくと証拠として残せますのでおすすめです。

突然の退去通告

  • オーナーが家を売りに出した
  • オーナーの家族が入居するので部屋から立ち退くよう言われた
  • 国の監査が入り、違法シェアハウスだった事が判明した

などの理由で、急に追い出される事があります。

テナントの方が立場が弱いので、悔しいですが退去するしかないのが現状です。

盗撮・覗き

バスルームに置いてある時計の中に小型カメラが仕掛けられていて盗撮されていたり、部屋でリラックスしている時ふと見ると、ドアの隙間からずっと覗かれていたりなどがあります。

もし、怪しい穴を見つけたらシールを貼って塞ぐ事をおすすめします。

添い寝

夜、ふと起きるとオーナーが隣で寝ていて勝手にキスされそうになった。

  • もしも身に危険を感じたり、耐えられないと思ったら、警察に通報するか、すぐに荷物をまとめて信用できる人の場所やドミトリーなどへ移動しましょう。

レント無料のお誘い

オーナーとデートをする代わりにレントを無料にするという誘いがあった。

  • もしこんな事があったら、刺激しないように断って、すぐに次の家を探しましょう。

盗難

現金がなくなっていたり、冷蔵庫や食料棚に保存していた自分の食料が食べられている事があります。

現金は鍵のかかるスーツケースに保管して、自分の食料には名前を書いた方が良いです。

お湯が出ない

給湯システムによってお湯の量が限られている場合があります。

一度お湯がなくなったら1時間ほど待たないとお風呂に入れません。

騒音

レストランやパブの上に部屋が位置する場合や大通り沿いにある場合、特に週末は音楽が爆音になって酔っぱらいの叫ぶ声で眠れない事があります。

シェアメイトが深夜までパーティーをしたり、夜中にシャワーを浴びたり、料理をしたりする音に悩まされる事もあるので音に敏感な人はハウスルールがしっかりしている家に住む方が良いです。

タバコ・マリファナ

隣の部屋のシェアメイトが吸うタバコやマリファナの煙と臭いが自分の部屋に入ってくる事がありました。何度注意しても辞めてくれないので、耐えきれず、すぐに引っ越しを決意。

友達と不仲になる

元々友達だった人と同じ部屋に住むと、普段見えなかった部分が段々と見えてきて嫌になり、友達だからこそ言いたい事が言えずストレスに感じる、もしくは言いたい事を言ってケンカになるケースが多々あります。

逆にシェアハウスで出会って友達になるケースは、その後何年も連絡を取り合うほど仲良くなる人が多い印象です。

トラブルを回避するために

  1. 又貸し(Sub-Letting)のシェアハウスに入居したい場合、ヘッドテナントはランドロード(家主)の許可を得ているのかを書面で確認させてもらいましょう。

    もし無許可で勝手に又貸しをしていたり規定人数以上を住まわせている場合、国の監査が入った時に強制退去を通告されるリスクがあるので、そういった家に入居するのは辞めておきましょう。

  2. インスペクション時に、分からない事や疑問に思う事は遠慮せずしっかり質問して契約内容やルールを把握しておく事が重要です。

  3. お金のやり取りの際は日時と金額が残るので、できればバンクトランスファーする。現金の場合は必ず、日付とサイン入りの領収書を発行してもらいましょう。

  4. 賃貸契約書を発行してもらう。
    万が一トラブルに遭ったとき、法的機関に相談に行くと賃貸契約書の提出を求められます。賃貸契約書がないと法的な処置ができないので助けてもらえません。自分の身を守る為にも賃貸契約書を発行してもらい、大切に保管することが重要です。

  5. 入居時と退去時に部屋中の写真や動画を撮っておく。退去後、ボンドを返金してくれないなどのトラブルがあった際、証拠としてオーナーに提示したり、法的機関に提出する事ができます。

  6. 自分のものに名前を書く
    私は7人の女性と住んでいた時、みんな黒のヒートテックを使っていて、いつの間にか自分のヒートテックが消える事件が勃発!それからはタグに名前を書いていました。

まとめ

完璧な理想の部屋を見つけるのは難しいですが、自分が何を優先するのかを決めて妥協点をさぐり、気に入る家を見つけましょう!

シェアハウスは住んでみて初めて分かる事がたくさんあります。

国籍や宗教・文化の違う人たちと暮らすには尊敬と思いやりと譲り合いが大切です。

シェアハウスに住む前は考えられなかったようなトラブルも沢山経験しましたが、今では家に誰かいないと寂しいと感じてしまうほどオーストラリアで住んだシェアハウスが大好きでした。

オーストラリアでの家探しは簡単ではないかもしれませんが、ここだ!と思って決めた家は信頼できる一生の友達と出会う場所になるかもしれません。

あなたに合う素敵な家が見つかりますように。

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